古民家のリノベーション補助金を徹底解説！種類・条件・申請方法

こんにちは、サイト管理人です

趣のある古民家での暮らしに憧れを抱き、リノベーションを検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし、その際に気になるのが高額になりがちな費用です。

実は、古民家のリノベーションでは、国や自治体が提供する補助金制度を活用することで、費用負担を大幅に軽減できる可能性があります。

この記事では、古民家のリノベーション補助金について、その種類や利用するための条件、具体的な申請方法まで詳しく解説していきます。

どのような工事が対象になるのか、例えば耐震改修や省エネ対策、バリアフリー化といった具体的な内容にも触れていきます。

また、お住まいの自治体によって異なる独自の支援制度や、補助金と併用可能な減税措置についても紹介します。

申請を進める上での注意点も合わせて確認し、賢く制度を活用するための知識を深めていきましょう。

◆このサイトでわかる事◆

国や自治体が提供する古民家リノベーション補助金の種類
補助金を受け取るための具体的な対象条件
耐震、省エネ、バリアフリーなど対象となる工事内容
補助金申請の基本的な流れと必要な手順
リノベーションにかかる費用と補助金の目安
補助金と合わせて利用できる減税制度について
申請時に失敗しないための重要な注意点

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古民家のリノベーション補助金の主な種類と対象条件
古民家のリノベーション補助金で知るべき申請と注意点

古民家のリノベーション補助金の主な種類と対象条件

◆この章のポイント◆

国が主導する代表的な補助金制度
お住まいの自治体で探す独自支援
補助金の対象となるリフォームの条件
耐震補強工事で受けられる支援内容
省エネ改修が対象となる補助金
バリアフリー化で活用できる制度

国が主導する代表的な補助金制度

古民家のリノベーションを後押しするため、国は様々な補助金制度を用意しています。

これらの制度は、住宅の性能向上や子育てしやすい環境整備などを目的としており、古民家も対象となるケースが少なくありません。

代表的な制度をいくつかご紹介しますので、ご自身の計画に合うものがないか確認してみましょう。

長期優良住宅化リフォーム推進事業

この事業は、既存住宅の性能を向上させ、長く快適に住み続けられるようにするためのリフォームを支援するものです。

古民家が持つ課題である耐震性の低さや断熱性の不足を解消する工事が主な対象となります。

具体的には、耐震改修工事、断熱改修工事、そしてそれに伴う内装や設備の改修などが補助の対象です。

補助金の額は工事内容によって変動しますが、最大で数百万円規模の支援を受けられる可能性があるため、大規模なリノベーションを検討している方には特に魅力的な制度と言えるでしょう。

申請には、リフォーム後の住宅が一定の基準を満たすことや、インスペクション（住宅診断）の実施などが求められます。

子育てエコホーム支援事業

こちらは、子育て世帯や若者夫婦世帯が、高い省エネ性能を持つ住宅を取得したり、省エネ改修を行ったりする場合に補助が受けられる制度です。

古民家リノベーションにおいては、断熱改修や高効率給湯器の設置といった省エネ性能を高める工事が対象となります。

また、子育てに対応するための改修、例えば対面キッチンへの変更や防犯性の高い窓への交換なども補助対象に含まれることがあります。

若い世代が古民家をリノベーションして住むケースには、非常にマッチした制度ではないでしょうか。

補助額は工事内容に応じて設定されており、複数の工事を組み合わせることで補助額が加算される仕組みです。

その他の関連制度

上記以外にも、期間限定で特定の改修を支援する制度が登場することがあります。

例えば、過去にはグリーン住宅ポイント制度などがありました。

国の補助金制度は年度ごとに内容が変更されたり、新たな制度が始まったりすることが多いため、国土交通省や関連機関のウェブサイトで最新情報を常にチェックすることが大切です。

リノベーションを計画する際には、まず国の制度にどのようなものがあるかを把握し、活用できるものがないか探すことから始めましょう。

お住まいの自治体で探す独自支援

国の制度と合わせて必ず確認したいのが、市区町村などの自治体が独自に設けている補助金制度です。

これらの制度は、その地域の特性や課題に応じて設計されており、国の制度よりも利用しやすかったり、独自の支援が受けられたりすることがあります。

古民家のリノベーション補助金を探す上で、自治体の支援は非常に重要な要素となります。

自治体ごとの多様な補助金

自治体が提供する補助金は、その内容が非常に多岐にわたります。

例えば、空き家となっている古民家の活用を促進するための「空き家改修補助金」や、地域の景観を維持するために伝統的な外観を保つリノベーションを支援する「景観形成補助金」などがあります。

また、UターンやIターンでその地域に移住してくる人を対象とした補助金制度を設けている自治体も少なくありません。

そのほか、耐震化や省エネ化、バリアフリー化といった特定の工事に対して、国とは別に補助金を出している場合も多いです。

中には、地元の木材を使用することを条件に補助額を上乗せするような、地域産業の活性化を目的としたユニークな制度も存在します。

補助金の探し方

お住まいの自治体の補助金制度を調べるには、まず市区町村の公式ウェブサイトを確認するのが最も確実な方法です。

多くの場合、「住宅」「建築」「都市計画」といった部署のページに情報が掲載されています。

「（自治体名）住宅リフォーム補助金」や「（自治体名）古民家補助金」といったキーワードで検索すると、関連情報を見つけやすいでしょう。

また、自治体の窓口に直接問い合わせてみるのも有効な手段です。

担当者から、ウェブサイトには載っていない詳細な情報や、ご自身の計画に合った制度を提案してもらえる可能性もあります。

国の制度と自治体の制度は、条件を満たせば併用できる場合もあります。

両方の情報をしっかりと収集し、最大限に活用することで、リノベーション費用を大きく抑えることが可能になるでしょう。

補助金の申請期間は限られていることが多いので、計画の早い段階から情報収集を始めることが成功の鍵です。

補助金の対象となるリフォームの条件

古民家のリノベーションで補助金を利用するためには、どのような工事でも対象になるわけではなく、一定の条件を満たす必要があります。

補助金制度は、国や自治体が達成したい政策目的、例えば住宅の安全性向上や環境負荷の低減などを実現するために設けられているからです。

ここでは、一般的に補助金の対象となりやすいリフォームの条件について解説します。

建物の要件

まず、リフォームを行う建物自体に条件が課される場合があります。

多くの補助金制度では、建築基準法に違反していないことが大前提となります。

古民家の場合、現行の法律が制定される前に建てられているため、既存不適格建築物となっているケースも多いですが、これ自体が問題になることは少ないです。

ただし、リフォームによって違法な状態を助長するような工事は認められません。

また、制度によっては築年数に特定の要件があったり、耐震診断の実施が必須であったりします。

例えば、「昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅」といったように、旧耐震基準で建てられた建物を対象とする耐震関連の補助金は非常に多いです。

工事内容の要件

補助金の対象となるのは、主に住宅の性能を向上させるための工事です。

具体的には、以下のような工事が多くの制度で対象とされています。

耐震改修工事：壁の補強、基礎の補強、屋根の軽量化など
省エネ改修工事：壁や天井への断熱材の追加、断熱性の高い窓への交換、高効率給湯器の設置など
バリアフリー改修工事：手すりの設置、段差の解消、廊下幅の拡張、洋式トイレへの交換など
三世代同居対応改修工事：キッチンの増設、トイレの増設、玄関の増設など

一方で、単なる内装の模様替えや、デザイン性を高めるためだけの工事、外構工事などは補助金の対象外となることがほとんどです。

あくまで、住宅の安全性、快適性、持続可能性を高めるための改修が支援の主眼であると理解しておく必要があります。

申請者の要件

補助金を受けることができる申請者にも条件があります。

一般的には、その住宅の所有者であり、自ら居住していることが求められます。

また、税金を滞納していないことも必須条件です。

制度によっては、所得制限が設けられている場合や、子育て世帯や若者夫婦世帯といった特定の世帯を対象としている場合もあります。

これらの条件は制度ごとに細かく定められているため、利用を検討している補助金の募集要項を必ず詳細に確認することが重要です。

耐震補強工事で受けられる支援内容

日本は地震が多い国であり、特に旧耐震基準で建てられた古民家においては、耐震性の確保が最も重要な課題の一つです。

そのため、国や多くの自治体では、住宅の耐震化を促進するための補助金制度を重点的に設けています。

古民家のリノベーションを行う際には、この耐震補強に関する支援を積極的に活用したいところです。

耐震診断への補助

本格的な耐震補強工事を行う前段階として、まずは専門家による耐震診断を受ける必要があります。

この耐震診断にかかる費用に対しても、補助金を出している自治体は非常に多いです。

多くの場合、数万円から十数万円程度の診断費用の一部または全額が補助されます。

中には、無料で耐震診断士を派遣してくれる自治体もあります。

耐震診断によって建物のどこが弱いのか、どのような補強が必要なのかが明確になるため、その後の工事計画を立てる上で不可欠なプロセスです。

この段階から補助金が活用できることを覚えておきましょう。

耐震補強工事への補助

耐震診断の結果に基づいて行う補強工事に対しては、より高額な補助金が用意されています。

補助額は自治体や工事内容によって大きく異なりますが、一般的には50万円から150万円程度が上限となることが多いようです。

補助の対象となる工事の例は以下の通りです。

基礎の補強：ひび割れの補修や、無筋コンクリート基礎への鉄筋追加など。
壁の補強：耐力壁の増設や、既存の壁への構造用合板の設置など。
接合部の補強：柱と梁、土台などを金物で補強する。
屋根の軽量化：重い瓦屋根から、軽量な金属屋根などに葺き替える。

補助を受けるためには、工事後の耐震性が一定の基準（上部構造評点1.0以上など）を満たすことが条件となります。

また、自治体に登録された施工業者による工事を要件としている場合もあるため、業者選びの際には注意が必要です。

古民家の風情を残しつつ安全性を高めることは、安心して暮らし続けるために非常に重要です。

リノベーションの機会に、これらの手厚い支援を活用して、地震に強い住まいを実現しましょう。

省エネ改修が対象となる補助金

古民家は、現代の住宅に比べて断熱性や気密性が低く、冬は寒く夏は暑いという課題を抱えていることが少なくありません。

これは快適性の問題だけでなく、光熱費の増大や環境への負荷にもつながります。

そこで、国や自治体は住宅の省エネ性能を高めるリフォーム、いわゆる「省エネ改修」を支援する補助金制度を数多く設けています。

断熱性能向上のための工事

省エネ改修の中心となるのが、住宅の断熱性能を向上させる工事です。

具体的には、以下のような工事が補助金の対象となります。

床・壁・天井の断熱改修
床下や壁の中、天井裏に高性能な断熱材を充填する工事です。これにより、外気の影響を受けにくくなり、冷暖房の効率が格段に向上します。
窓の断熱改修
熱の出入りが最も大きいとされる窓の改修も重要です。既存の窓の内側にもう一つ窓を設置する「内窓設置」や、単層ガラスの窓を複層ガラス（ペアガラス）やLow-E複層ガラスなどの高断熱窓に交換する工事が対象です。

これらの工事を行うことで、少ないエネルギーで室内を快適な温度に保つことができるようになります。

古民家の雰囲気を損なわないように、木製サッシの高断熱窓などを選ぶことも可能です。

高効率設備の導入

断熱性能の向上と合わせて、エネルギーを効率的に利用できる設備を導入することも補助金の対象となる場合があります。

代表的なものに「高効率給湯器」の設置があります。

エコキュートやエコジョーズといった、従来の給湯器に比べて少ないエネルギーでお湯を沸かすことができる製品への交換が支援されます。

また、太陽光発電システムや、家庭用蓄電池の設置に対して補助金を出している自治体もあります。

これらを導入することで、光熱費を削減できるだけでなく、災害時の非常用電源としても役立ちます。

省エネ改修は、初期費用がかかるものの、その後の光熱費削減によって長期的に見れば経済的なメリットが大きいです。

補助金制度を上手く活用することで、初期投資の負担を軽減し、快適で環境にも家計にも優しい住まいを実現することができるでしょう。

バリアフリー化で活用できる制度

古民家を終の棲家として長く住み続けたいと考える方や、高齢の親との同居を機にリノベーションを検討する方もいらっしゃるでしょう。

そうした場合に重要になるのが、住宅のバリアフリー化です。

古民家は段差が多く、廊下が狭いなど、高齢者や身体が不自由な方にとっては暮らしにくい側面もあります。

こうした課題を解消するためのバリアフリー改修工事も、補助金制度の対象となっています。

介護保険制度による住宅改修費の支給

バリアフリー改修でまず検討したいのが、介護保険制度の「住宅改修費の支給」です。

これは、要支援または要介護の認定を受けている方が、自立した生活を送るために自宅を改修する際に利用できる制度です。

支給限度基準額は20万円で、そのうちの7割から9割（所得に応じて変動）が支給されます。

対象となる工事は以下のようなものです。

手すりの取り付け
段差の解消（スロープの設置、敷居の撤去など）
滑りの防止及び移動の円滑化等のための床材の変更
引き戸等への扉の取替え
洋式便器等への便器の取替え
その他これらの各工事に付帯して必要となる工事

利用するには、工事前にケアマネジャーなどに相談し、市区町村に申請して承認を得る必要があります。

古民家の段差や開き戸といった、暮らしの障壁となりやすい部分の改修に活用できる非常に有効な制度です。

自治体の高齢者向け住宅リフォーム助成

介護保険の対象とならない方や、より大規模な改修を行いたい場合には、自治体が独自に設けている高齢者向けの住宅リフォーム助成制度が役立ちます。

これらの制度は、一定の年齢以上の方がいる世帯を対象に、バリアフリー改修工事の費用の一部を助成するものです。

介護保険制度よりも広い範囲の工事が対象となることが多く、例えば浴室やトイレの全面的な改修なども含まれる場合があります。

助成額や対象となる工事の要件は自治体によって様々ですので、お住まいの市区町村の高齢福祉課などに問い合わせてみると良いでしょう。

バリアフリー化は、現在の利便性だけでなく、将来にわたって安全・安心に暮らすための投資です。

補助金制度を活用し、古民家の良さを活かしながら、誰にとっても暮らしやすい住環境を整えましょう。

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古民家のリノベーション補助金で知るべき申請と注意点

◆この章のポイント◆

補助金申請の基本的な流れと手順
リフォーム費用の目安と補助金額
補助金と併用できる減税制度
申請前に確認すべき注意点とは
賢く活用する古民家のリノベーション補助金のまとめ

補助金申請の基本的な流れと手順

古民家のリノベーションで補助金を活用するためには、定められた手順に沿って正確に申請を行う必要があります。

手続きの流れを事前に理解しておくことで、スムーズに準備を進めることができ、不備による不受理といった事態を避けることができます。

一般的な申請の流れは以下のようになりますが、制度によって細部が異なるため、必ず利用したい制度の要綱を確認してください。

1. 情報収集と相談

まずは、どのような補助金制度があるのかを調べることから始まります。

国や自治体のウェブサイト、リフォーム会社の情報などを参考に、ご自身の計画に合った制度を探します。

使えそうな制度が見つかったら、自治体の担当窓口やリフォーム業者に相談し、条件や手続きの詳細を確認しましょう。

この段階で、対象となる工事の内容や申請期間などをしっかりと把握しておくことが重要です。

2. 業者選定と見積もり取得

次に、リノベーションを依頼する施工業者を選びます。

補助金申請の実績が豊富な業者を選ぶと、手続きのアドバイスをもらえるなど心強いでしょう。

業者に補助金を利用したい旨を伝え、対象となる工事を含んだ詳細な見積書を作成してもらいます。

申請には工事内容がわかる図面や見積書が必須となるため、この書類は非常に重要です。

3. 補助金の交付申請

必要な書類が揃ったら、自治体の窓口などに補助金の交付申請を行います。

一般的に必要となる書類は以下の通りです。

交付申請書
工事の見積書の写し
工事箇所の図面
工事前の現況写真
建物の登記事項証明書など所有者がわかる書類
納税証明書

最も重要な注意点として、ほとんどの補助金制度では「工事の契約・着工前」に申請を行う必要があります。

先に工事を始めてしまうと補助金が受けられなくなるため、絶対に順番を間違えないようにしましょう。

4. 交付決定通知の受領

申請書類が受理され、審査に通ると、自治体から「交付決定通知書」が届きます。

この通知を受け取って初めて、正式に補助金が受けられることが確定します。

この通知書が届く前に工事の契約や着工を行うことはできませんので、注意が必要です。

5. 工事の契約・着工

交付決定通知を受け取ったら、施工業者と正式に工事契約を結び、リノベーションを開始します。

申請した内容と異なる工事を行うと補助金の対象外となる可能性があるため、計画に変更がある場合は事前に自治体に相談しましょう。

6. 工事完了と実績報告

工事が完了したら、期限内に「実績報告書」を提出します。

実績報告書には、工事後の写真や、工事費用の領収書の写しなどを添付するのが一般的です。

7. 補助金の額の確定と受領

実績報告書が審査され、内容に問題がなければ「補助金確定通知書」が送られてきます。

その後、指定した口座に補助金が振り込まれます。

補助金は後払いであるため、一時的に工事費用を全額立て替える必要がある点を覚えておきましょう。

リフォーム費用の目安と補助金額

古民家のリノベーションを計画する上で、費用がどのくらいかかり、補助金でどれだけ賄えるのかは最も気になるところでしょう。

費用は建物の状態やリノベーションの規模、使用する建材のグレードによって大きく変動しますが、ここでは一般的な目安と補助金額の考え方について解説します。

古民家リノベーションの費用相場

古民家リノベーションは、単なる内装の変更だけでなく、構造の補強や断熱性の向上など、建物の根本的な性能を高める工事が必要になることが多く、費用は高額になる傾向があります。

部分的なリフォームであれば数百万円から可能ですが、家全体に手を入れるフルリノベーションとなると、1,000万円から2,500万円以上かかることも珍しくありません。

特に、耐震補強や大規模な間取り変更、水回りの設備を一新する場合には費用が大きくなります。

以下に、工事内容別の費用目安をまとめました。

工事内容	費用目安
耐震補強工事	150万円～300万円
断熱リフォーム	100万円～500万円
水回り4点（キッチン、浴室、トイレ、洗面）の交換	200万円～400万円
屋根の葺き替え・外壁塗装	150万円～350万円
内装（床・壁・天井）の全面改修	200万円～500万円

これらの工事を複数組み合わせることで、総額が変動します。

正確な費用を知るためには、必ず複数のリフォーム会社から相見積もりを取り、詳細な内訳を確認することが重要です。

補助金額の考え方

補助金の額は、制度によって「定額」で決まっている場合と、「補助率」で決まっている場合があります。

定額制：工事内容に応じて「〇〇万円」と金額が固定されている方式です。
補助率制：対象となる工事費用の「1/3」や「1/2」といった割合で補助額が決まる方式です。この場合、「上限〇〇万円」という形で上限額が設定されていることがほとんどです。

例えば、耐震補強工事に対する補助金が「工事費用の1/2、上限100万円」という制度だったとします。

工事費用が180万円だった場合、その1/2は90万円なので、90万円が補助されます。

もし工事費用が250万円だった場合、その1/2は125万円ですが、上限が100万円なので、補助額は100万円となります。

補助金はリフォーム費用の全額をカバーするものではなく、あくまで一部を支援するものであると理解しておくことが大切です。

自己資金やローンで賄う部分がどれくらいになるのか、補助金を差し引いた後の資金計画をしっかりと立てましょう。

補助金と併用できる減税制度

古民家のリノベーションを行う際、補助金だけでなく、税金の負担を軽減できる「減税制度」も併せて活用することで、さらにお得に計画を進めることができます。

多くの場合、補助金と減税制度は併用が可能です。

リノベーションに関連する代表的な減税制度には、所得税の控除と固定資産税の減額があります。

所得税の控除

特定の性能向上リフォームを行った場合、その年の所得税から一定額が控除される制度です。

主なものに以下の3つのタイプがあります。

住宅ローン減税（リフォーム）
10年以上のローンを組んでリフォームを行った場合に利用できます。年末のローン残高の0.7%が、最大13年間にわたって所得税から控除されます。耐震、省エネ、バリアフリーなどの工事が対象となります。
特定のリフォームに対する税額控除
ローンを利用しない場合でも、耐震、省エネ、バリアフリー、三世代同居などのリフォームを行った場合に利用できる制度です。標準的な工事費用額の10%などが、その年の所得税から直接控除されます。
長期優良住宅化リフォームに対する税額控除
長期優良住宅の認定を受けるためのリフォームを行った場合に利用できる、より控除額の大きい制度です。

これらの制度を利用するためには、工事内容が国の定める要件を満たしていることを証明する書類が必要です。

利用するには、確定申告を行う必要がありますので、忘れずに手続きを行いましょう。